食品
なじみのない食肉の名称が使用されることは問題ない?
2019年7月24日掲載
- スーパーのチラシ広告を見ていると、最近、食肉の欄に「豚トロ」「豚デジカルビ」などの表示をよく見かけます。これらの表示からはマグロのトロを連想してしまうなど、食肉ではあまりなじみがありません。食品表示が問題になっている昨今、この広告に問題はないのでしょうか。
- 全国食肉公正取引協議会に照会したところ、食肉の小売り販売の場合、食肉の表示は公正競争規約により【種類】と【部位】で表すことになっているとのことでした。
【種類】とは、次のものをいう。
(1)牛の場合は「牛」または「牛肉」。「ビーフ」も可。
(2)豚の場合は「豚」または「豚肉」。「ポーク」も可。
(3)鶏の場合は「鶏」または「鶏肉」(ただし、生後1カ月齢未満の鶏は「若とり」とする)。「チキン」も可。
(4)羊の場合は「めん羊」「羊」「羊肉」、「ラム」(生後1年未満のもの)または「マトン」(生後1年以上のもの)
(5)馬の場合は「馬」または「馬肉」。ただし漢字に限る。
(6)兎、猪、あひる、うずら、その他の食肉については、全国公正取引協議会が事前に消費者庁長官および公正取引委員会に届けて定める区分および名称による。
さらに、豚における【部位】の種類としては、「ネック」「かた」「かたロース」「ロース」「ヒレ」「ばら」「もも」「そともも」の8種類が決められています。
当該広告の場合、【種類】は「豚」と表示されており問題ないのですがが、「トロ」「デジカルビ」は規約で定められた部位名ではないので、「ネック」「ばら」を、それぞれかっこ付きで表示することが求められます。
以上を相談者に回答すると共に、広告主に対しては改稿が望ましいと注意喚起を行いました。
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