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小売業

カラオケ3点セットの広告に「今だけ価格」とありましたが本当?

2019年7月24日掲載

  •  「カラオケ豪華3点セット100,000円が、今だけ特別価格20,000円 数量限定400台」というA社の新聞広告を見ましたが、同じ新聞に同じ広告が載っていたのを何か月か前にも見ました。「今だけ」というのは事実でないのではないでしょうか。
  •  A社に照会したところ、「当該広告の商品は、数量限定での販売であり、限定数を越えた時点で販売終了としています。期間をおいて、入荷状況や広告のとれ具合で再度販売するものです。本体20,000円+楽曲400曲分76,000円+専用カートリッジ代金4,000円=100,000円ですが、3点セットを100,000円で販売したことはありません。100,000円は3点セットを構成するそれぞれの商品価格の合算です。なおそれぞれの商品をそれぞれの価格で販売したことはあります。」との回答がありました。
     しかしながら、100,000円が本体価格と楽曲400曲分と専用カートリッジ代金を足し上げた合計金額であるとしても、過去に100,000円で販売した実績がないのであれば、これを比較対照価格として用いることは、通常100,000円で販売されている商品が20,000円で購入できると一般消費者を著しく誤認させます。したがって、不当な二重価格表示に該当し、景品表示法第5条第2号(不当な表示の禁止・有利誤認)に抵触するおそれがあります。
     さらに「今だけ特別価格20,000円」と表示することは、広告が掲載された日から400台が完売するまでの期間、通常より格安の価格で商品を購入できるものと一般消費者は受けとると思われます。しかしながら、当該新聞に一か月に一度掲載された過去の広告を見ると、「今だけ」という表示が継続して使われており、実際には20,000円での販売が常態化しているものと考えられます。これは、一般消費者を実際よりも著しく有利であると誤認させ、景品表示法第5条第2号(不当な表示の禁止・有利誤認)に抵触するおそれがあります。
     今後は法を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告しました。

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