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衣類・身の回り品
「曇らない」とうたっている眼鏡なのに曇ってしまうのは問題では?
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景品表示法
衣類・身の回り品
「曇らない」とうたっている眼鏡なのに曇ってしまうのは問題では?
2019年7月24日掲載
眼鏡店A社のウェブサイトに、花粉対策用の「眼鏡B」に関して、「マスクをしても曇らないレンズ」「世界初!(特許出願中)」などの表示がありました。花粉症でマスクをすることが多く、レンズの曇りに困っていましたので、「眼鏡B」を購入しました。しかし実際は、家の中でも屋外でもレンズは曇りました。通常の眼鏡と比べても曇りの度合いに差はありません。また、眼鏡のフレームが花粉対策用として密閉性が高く作られているので、一度曇るとかえって曇りが取れなくなり、外を歩いていると大変危険です。メーカーにそのことを言って修理してもらいましたが、それでも曇ることに変わりはありませんでした。諦めてそのまま使用していますが、あたかも完全にレンズが曇らないような眼鏡の広告は問題ではないでしょうか。
A社に照会したところ、「一定の条件下での使用を想定して『曇らないレンズ』という表現を使わせていただきました。今回の件は、想定していた条件以外での使用で一時的にレンズが曇ったと考えられます」との回答があり、それに伴い「眼鏡B」に関する資料が送られてきました。資料には(1)防曇効果が1年程度であり、曇りにくいこと(2)一定の条件下で曇る場合がある—など想定外の条件下では曇ることがある旨の説明がありました。
しかしながら、消費者庁が2017年7月14日付で公表した「打消し表示に関する実態調査報告書」では、強調表示に対する打ち消し表示が必要な場合には、打ち消し表示を強調表示に近接して表示することを求めています。本広告は「曇らないレンズ」という強調表示に近接して打ち消し表示がないため、どのような条件においてもレンズが曇らないと誤認される恐れがあり、景品表示法第5条第1号(不当な表示の禁止・優良誤認)に抵触する恐れがあります。
また、「世界初!(特許出願中)」と優位性を強調していますが、特許出願中というだけでは世界初を裏付ける合理的根拠があるとは言えないと思われ、同法に抵触する恐れがあります。
今後は法令を順守し、適正な広告・表示を行うよう警告しました。
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