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設立40周年記念特集2
JAROのテレビCM40年史

2003~2014年

JAROに聞いたらどうじゃろ

2003年 「そんな広告アリ?さんズ編」

楽器を手にした3匹のアリが「うそっぽいのアリ?」などと歌いながらJAROに駆け込み、「そんなのアリ?って感じたら、JAROに聞いたらどうじゃろ」とナレーションが入る。

2003年は「そんな広告アリ?さんズ編」。2001年のCMから使用している「JAROに聞いたらどうじゃろ」を、引き続きナレーションに使用しています。

アニメのデザインは、短編アニメ作品「頭山」(2002年)で日本人初のアカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートを果たした山村浩二さん、ナレーションは当時小学生だった俳優の神木隆之介さん。

3匹にはナンデモアリ、ヒトコトアリ、コウアリベキとの名前もあります。

「苦情」から「意見」へ

JAROの広告は会員媒体社の協力により無料で放送・掲載されていますが、その露出は各媒体社の広告受け付け状況などにも影響を受けます。そのような中で、JAROの広告素材が媒体社にとって使いにくいものにならないよう、表現にはさまざまな配慮をしています。


2005年「はなしをキクゾウ編」

林家木久蔵さん(現木久扇さん)が小さな寄席で「JAROははなしを聞くぞうです」とお客さんに語るもの。

その1つが「苦情」という言葉です。

「苦情」は広告の負の側面を表すことになるため、JAROの広告がネガティブな印象になれば媒体社も使いにくくなるとの配慮から、「苦情」を「意見」に言い換えています。

2005年制作の「はなしをキクゾウ編」では、「広告の苦情・お問い合わせはJAROまで」といったこれまでのメッセージを、「あなたのご意見が広告を育てる」「JAROがあなたの意見を聴く」としています。

身近に語り掛ける雰囲気をつくるため、撮影は東京・上野の寄席「本牧亭」(2011年9月に閉館)で行いました。


3年後の2010年に制作したのは、3匹のサルが歌に乗せてJAROの仕事を紹介する「見るサル、聞くサル、言うサル編」です。広告への意見を聴いて、それを企業に伝え、広告をより良いものにするというJAROの役割を表現しました。

2010年「見るサル、聞くサル、言うサル編」

「ジャ、ジャ、ジャロの仕事は」と3匹のサルがかわいく踊るもの。広告の意見を聴いて、それを企業に伝え、広告をより良いものにするという役割を3匹のサルに例えた。

キャラクターには、ミイちゃん(見るサル)、キイちゃん(聞くサル)、ユウちゃん(言うサル)という名前もあります。

事務局には「着メロはないのか」「キャラクターグッズは販売していないか」「歌っている女性は誰か」といった問い合わせが寄せられました。歌っているのは戸田和雅子(とだまさこ)さん。


軽快で覚えやすい音楽と、コミカルなキャラクターの動きは印象に残るものなのですが、このCMの放送期間に東日本大震災があり、ACジャパンのCMが大量に放送される中、このCMも流れ、「不謹慎だ」との意見も頂戴しました。

藤岡さんがJAROを体現

2013年「電話編」

「もし広告にご意見があればお電話ください」と呼び掛け、「あなたのその想いを、私が責任をもって広告主にお伝えし、より、より、より良い広告にしていきます」と熱く語る。

現在放送しているのは、俳優の藤岡弘、さん出演の「電話編」です。

直近の知名度調査で「JAROを知っている」が76%だったのに対し、活動内容の認知度がわずか15%だったことから、活動内容をもっと知ってもらおうと、2012年「自己紹介編」、2013年「電話編」を制作しました。寄せられた広告に対する意見を広告主に伝え、より良い広告にしていくという受け付けプロセスを、藤岡さんが演じてくれています。

公平・中立の立場で広告の苦情・問い合わせを受け付け審査するJAROを、ヒーローとして知られる藤岡さんに体現してもらいました。

もっとJAROを知ってもらうために

この40年の間、折々に知名度調査を行ってきました。「JAROを知っている」との回答は、1978年に41%程度でしたが、2012年は76%になっています。


1994年から2000年は東京・仙台で隔年調査を行い、その結果は「JAROへのラブコール」シリーズ(1995~1998年)に生かしました。このシリーズにより、知名度については東京・仙台とも上昇し、特に低迷していた東京は37%から56%にアップしました。


40年間の36編には、JAROの悩みと挑戦が詰まっています。今でも行政機関やACジャパンと間違われたり、JAROこそまぎらわしいと言われたり、JAROとその活動はまだ知られていないと感じることもしばしばです。しかし、PRの難しさを感じる一方で、「JAROの必要性」を尋ねた調査では、東京・仙台とも80%以上の人が「必要」と回答しています(上記、隔年調査より。1994年は80%台、1996年は90%台)。


広告に疑問を感じた時に、「それならJAROに聞いてみよう」とJAROを身近に感じてもらえるよう、今後もJAROの悩みと挑戦が続きます。もっとJAROを知ってもらうために、次のJAROのCMは、どのようなメッセージになるでしょうか。

JAROのテレビCM

  • 1975年 振子編
  • 1976年 魚釣り編
  • 1977年 クルクル編
  • 1978年 電話編
  • 1980年 文字アニメ編
  • 1981年 森の動物たち編
  • 1983年 ヒモ編
  • 1984年 森の動物たちPart2編
  • 1984年 小鳥の歌編
  • 1985年 白雪姫編
  • 1988年 握手編
  • 1990年 ぶつぞう編
  • 1991年 オルゴール編
  • 1992年 JAROの唄編
  • 1994年 動物カバ編
  • 動物アシカ編
  • 1995年 北野大編
  • 大林宣彦編
  • 1996年 大宅映子編
  • C.W.ニコル編
  • 1997年 上沼恵美子編
  • 大沢啓二編
  • 1998年 岸田今日子編
  • 篠原勝之編
  • 1999年 ルーペ編
  • コーヒーカップ編
  • 2000年 道標編
  • 2001年 美容院編
  • 飲食店編
  • 2003年 そんな広告アリ?さんズ編
  • 2005年 はなしをキクゾウ編
  • 2007年 なぞかけ編
  • 話を聞く編
  • 2010年 見るサル、聞くサル、言うサル編
  • 2012年 自己紹介編
  • 2013年 電話編