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海外広告ニュース一覧 ・2011年

(年月の数字は当機構の機関誌「JAROレポート」の掲載号)

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2011.12 サプリの痩身成分で虚偽広告、「フーディア」販売業者を告発

 痩身用サプリメントの成分について虚偽の広告をしたとして、米国・連邦取引委員会(FTC)は2社と3人を告発した。
 FTCによると、当該業者はサボテンのような多肉植物のフーディア入りサプリを購入させようと「フーディア・サプリは空腹感を与えずに1日1,000〜2,000キロカロリーの摂取を抑制します。食事を変えたり制限したり運動を増やしたりする必要もなく減量が可能です」「フーディア・ゴルドニーは米国で唯一FDA(連邦食品医薬品局)に承認された真正のフーディアです」などという主旨の広告をしていた。
 FTCは「当該業者が販売していた商品には広告のような効果の裏付けはなく、販売されたフーディア・ゴルドニーは本物のフーディア・ゴルドニーではない」と断定した。そして当該商品を販売・広告していたニュートラスーティカル・インターナショナル(NI)社とステラ・ラブズ社および両社を支配しているD・ロメオ社長に対して2,250万ドルの追徴金の支払いを言い渡した。ロメオ社長の別荘と60万ドル余りが没収されたので残額の支払いは猶予されている。
 フーディアとは、アフリカのカラハリ砂漠に原生し、今や絶滅危ぐ種として国際貿易協定で輸出入が禁止されている植物。南アフリカだけがその輸出を許可されていて、これを原住民は食欲抑制用として昔から摂取していたといわれ、近年米国など各国が痩身成分として販売するようになった。

2011.12 英・広告協会が屋外広告に指針、子供の性的な早熟に懸念して

 英国では「広告が子供たちを性的に早熟にさせているのではないか」との議論が高まっている中で、広告界の中心的な団体である英国広告協会が、次のようなガイドラインを発表して、世論に応えた。そのガイドラインは次の通り。

 「16歳未満の少年少女は直接・間接的に謝礼を得て、ブランド、商品、サービス、アイデアなどを友人、知人、仲間に積極的にプロモートしてはならない。
 この原則は20以上の有力な団体と主要な事業者の支持を得たものである。
 このガイダンスは、子供たちを広告に俳優や実技者として採用することについては適用しないものとする。
 業界はまた、特に学校近辺の屋外メディアでの性に関連する画像の掲示を制限する新たな行動事項を定めるとともに、デジタル・マーケティング技術について、子供たちの両親や保護者に十分な情報を提供することに努めることとする。
 このような改革により、先のR・ベーリー報告書で示された両親たちの懸念に配慮し、屋外広告の性に関連する画像の許容度を審査している広告基準機構(ASA)の見解に沿って、広告主が慎重に広告活動を行うことを促すものである」。

2011.11 靴にフィットネス効果うたい、大手メーカーに2,500万ドル支払い命令

 大手靴メーカーのリーボック・インターナショナル社に対して、米国・連邦取引委員会(FTC)は誇大広告のかどで、消費者に返金するため2,500万ドルの支払い命令を出した。
 FTCによると、ウォーキングシューズ「イージートーン」やランニングシューズ「ラントーン」について、同社は、空気の入ったポケットが付いているのでそれがミクロの不安定を生み、走ったり歩いたりするたびに脚の腱やふくらはぎなどの筋肉を強化し、でん部の筋肉を引き締める―などと広告していた。また、イージートーンについては「普通のシューズよりもお尻の筋肉を28%強化した」「腱やふくらはぎの筋肉をそれぞれ11%強化した」とフィットネス効果もうたっていた。しかし、いずれの表現も立証されていないとされた。
 リーボック社は、前記の違約金の支払い命令のほかに、今後は科学的裏付けのない表現を禁止され、調査・研究・テストデータについても誤認させることを禁止された。

2011.11 アルコール含有量を錯覚させ 米国FTCが表示内容など改善命令

 「アルコール分11%の660ミリリットル入り当商品は、350ミリリットル入り缶ビールとアルコール含有量は同じですから、一度に1缶全部飲んでも大丈夫です」と宣伝していた飲料メーカーは、現行の表示とパッケージの中止を含むFTCの同意命令に服した。
 問題の商品はフュージョン・プロジェクツ社が販売する、大型サイズのフルーツ風味の炭酸アルコール飲料「フォー・ロコ」。FTCの調べでは、当該商品1缶にはレギュラーサイズ350ミリリットル入り缶ビールの4〜5缶分のアルコールが含まれていて、一度に飲んで大丈夫とはいえない量だという。また、当該商品1缶を飲むことは、標準的アルコール飲料を男性が2時間で5杯(女性は4杯)飲んだ場合に医療専門家が定義する「ビンジ・ドリンキング(暴飲)」に該当することになる、としている。
 さらに、FTCは当該商品を「シングル・サービング」(1回飲み切り)飲料として宣伝していることや、同社のウェブサイトでは消費者に写真コンテストへの参加を呼び掛け、消費者が660ミリリットル入り商品をがぶ飲みしている写真を何枚も例示していること、そしてそのような写真には他の1回飲み切り飲料と一緒に当該商品を並べて置くように販売店に指示していたことも問題だとしている。
 FTCはフュージョン社に対して同意命令を出し、「当商品にはレギュラーサイズの缶ビール4〜5本分のアルコールが入っています」という表示を義務付け、缶とボトル製品のそれぞれに表示位置と文字サイズを指定した。

2011.10 ケータイアプリで「にきびが治る」、米・FTCが虚偽と断定

 携帯電話のアプリケーションで「にきびが治る」と宣伝していた携帯ショップの経営者3人(1人は皮膚科医でもある)が無根拠の医療効果表現を禁止され、皮膚科医を含む2人に追徴金14,294ドル、もう1人に1,700ドルの支払いが命じられた。
 米・連邦取引委員会(FTC)によると、それぞれが営業していた携帯ショップでは「スマートフォンや携帯機器が発する色の付いた光線でにきびが治る」「ケータイをにきびに近づけ毎日数分間当ててください」などと宣伝していた。特に「にきびアプリ」を販売していたアイフォーンチェーンのダームアプリ店では、「このアプリは皮膚科の医師が開発したもので、英国皮膚科ジャーナルの調査ではにきびの主要因であるPにきびバクテリアが赤と青の光線による治療法で除去でき、皮膚のダメージは76%小さくなったことが明らかにされています」などと広告していた。販売価格1.99ドルのアプリに、11,600件のダウンロードがあったという。また99セントで販売されていた「にきびピューナー」にも、ダウンロードが3,300件あったという。
 FTCはいずれの効能・効果表現にも裏付け証拠がなく、ダームアプリ店の英国皮膚科ジャーナルの引用も虚偽と断定した。FTCのレイボヴィッツ委員長は、「携帯電話で生活はいろいろと便利になったが、不幸にしてにきびに効くアプリ(外用薬の意あり)というものはない」と言っている。

2011.10 不明朗な灯油価格表示、英・OFTが2社に改善命令

 英国・公正取引庁(OFT)は、灯油価格の誤認表示で2社に改善命令を出して再発防止の誓約書を取り付けた。
 OFTによると、WCFフューエルズ社は、同社の「フューエル・ファイター・ドットコム」と称するサイトで「値段を比較できる会社」と宣伝していたが、実際には自社製品の価格しか表示していなかった。また、引用していた顧客からの推奨の言葉も虚偽と判明した。同社は、自社製品の注文だけを受けるサイトとして明確に表示することを誓約した。
 さらに、ボイラージュース社も「ボイラージュース・ドットコム」で、GBオイルズ社やその他の会社の灯油価格を比較できるサイトとして位置付けていたが、GBオイルズ社を所有しているのは灯油販売会社として英国最大手のDCC社であり、DCCがボイラージュースの親会社であるという関係が伏せられていた。
 このような関係の不表示が、消費者保護法違反と指摘された。また、値段の比較についても、消費者が正しく理解できるように表示するよう勧告された。これらのケースは、都市ガスと連結していない400万世帯へのエネルギー供給状況調査から浮かび上がったものである。

2011.9 英国ガス会社の「当日サービス」表現を禁止

 英国ガス社のテレビ、ラジオ、新聞の広告、ポスターで、「午後1時までに電話があればその日に訪問して、ボイラーの取り付け・修理など当日処理します」「週末、休日、混み合っている場合はサービスに限度があり、再度訪問の場合があります」という広告表現に対して、当日サービスは受けられなかったと16人の消費者が言い、同業者からも当該広告は誤認させると苦情が寄せられた。
 ガス社は高い割合で需要に応えているとするデータを提出したが、悪天候の時の顧客満足度は大幅に低かった。同社は「当社の取り組み姿勢を示したもので「保証」ではない。悪天候の時期は広告を止めている」としている。ASAは酷寒など悪天候の時こそ需要が急増することがあり、「当日サービス」の表現は誤認させるため詳しい説明が必要だとして、同じ広告の使用を禁止した。

2011.9 英・ASAが「海外旅行前にホメオパシー予防法」表現に勧告

 「海外旅行前にホメオパシー(極微量の劇毒薬を処方する同毒療法)予防法」「体内に異物を注入するワクチン接種と違い、極度に希釈した物質を服用する繊細な予防法」「チフス、マラリア、ジフテリア、日本脳炎など旅行先に応じた予防法を提供します」というアインスワース社のパンフレットの表現は間違いだらけだと指摘された。
 同社は、「ホメオパシーは国民保険サービス(NHS)の一環であり、医薬品・医療製品規制庁(MHRA)の認可を受けたホメオパシー製品には効能・効果表現の裏付けが必要ない」「ホメオパシー予防法の効果は文献、人体・動物実験で証明済み」「2007〜08年にはキューバのワイル病患者が80%激減した実績がある」「当社は広告していない。パンフレットは個人や電話注文でしか配布していない」などと回答してきた。
 これに対してASAは、「ホメオパシー製品が伝染病に有効だという情報が数百年の間に集められてきたが、ほとんどが患者の自己申告によるもので、患者の肉体的・精神的な変化について科学的調査は行われていない。管理された無作為テストの件数も極めて少ないことが、下院科学技術委員会へ提出されたホメオパシー協会の証拠に明らかにされている。現在、薬理学的に活性分子を欠くホメオパシー製品に臨床効果があると判断できる公認の論拠はない。MHRAによる販売許可は軽微な症状に関するものである。パンフレットには未承認の製品も含まれている」として、広告表現はMHRAの許可範囲に限定することを勧告した。

2011.8 英・市民団体がASAなどに注文 子供をめぐる広告マーケ問題で

 「子供は子供らしく―子供をめぐるコマ―シャリゼーションとセクシャリゼーション」という調査報告書が英国で発表された。これは政府(教育省)の委嘱を受けた市民団体の母親連合会がまとめたもので、広告の自主規制機関である広告基準機構(ASA)などに対して、次のように提言している。
 ▽セクシーな写真を表紙に掲載した雑誌や新聞を、子供の目に触れないように出版社や販売店が特に配慮すること。
 ▽子供の目に付きやすい場所にセクシーな写真が含まれている街頭広告を控えること。そのような広告を学校近辺に掲示することを規制している広告慣行コード(CAP)を尊重すること。
 ▽16歳未満の子供を広告や口コミマーケティングに採用しないこと。
 ▽ASAの審査活動に対する親子の意見を定期的に調査すること。
 ▽広告やマーケティングのテクニックについて、親の認識を向上するために広告界や行政が努力すること。
 ▽インターネットの成人向け・年齢制限素材を親がブロックしやすくすること。業界の自主対策が不十分なら行政が規制すること。

2011.8 サプリが動脈硬化予防うたう FDAが同意命令取り付け

 サプリメントを医薬品として広告・販売していた事業者が、米・連邦食品医薬品局(FDA)に告発され、永久差し止めを含む同意命令書に服した。
 FDAによると、アートリー・ヘルス社はサプリメントの「アドバンスドのEDTAオラルキレーション・カプセル」を、「腎臓結石や動脈硬化を防げる」として医薬品であるかようにウェブサイトで広告し、食品医薬品化粧品法に違反したとされる。同意命令書では、専門家を雇用して医薬品的表現の除去を確認することのほか、今後は1件の違反につき1000ドルと、小売価格の2倍を追徴されることになった。

2011.7 Q−Rayブレスレットに米国FTCが「効果なし」 「慢性の関節痛を治す」などの表示に対して

 Q−Rayイオン化ブレスレットが慢性の関節痛や筋肉痛を治す、としてゴルフチャンネルなどのケーブルテレビや雑誌、インターネットで少なくとも2000年から広告してきたQレイ社に対し、米国・連邦取引委員会(FTC)は「当該商品には効果がなく、広告は虚偽」と断定してイリノイ地裁に告発していたケースは、同地裁が2006年に8,700万ドルの追徴金を言い渡していた。
 これに対して被告側が控訴し、2008年に控訴裁が購入者への返金として1,600万ドルの支払いを命じていた。FTCはこれに従って手続きを進めてきたが、このほど返金を開始した。購入者への返金額は平均47ドル。

2011.7 虚偽の推奨で、初めて消費者を処分 米国FTCが金もうけインフォマーシャルを告発

 テレビのインフォマーシャルで、「キャッシュフロー・ビジネスでもうける方法」を宣伝し、お金をだまし取っていたとして、R・ダルビーという男とその事業所が、米国・連邦取引委員会(FTC)に告発された。また、この金もうけプログラムの広告で「大もうけした」と推奨していた消費者も告発された。FTCが消費者を告発した初めてのケースとなる。
 FTCによると、テレビのパーソリティーとしてエミー賞を取ったこともある人物がホストなので、かなりの視聴者がいたと思われる番組で、土地や建物を担保として個人が所有している約束手形を仲介・売買して手数料を稼ぐというビジネスが宣伝された。そういう手形をどこで見つけ、どのように売買するかについて指導、講習するのが広告商品となる。
 当初の費用は40〜160ドル掛かり、さらにセミナーなどに多額の費用が必要になるが、指導を受けてもうかった人は皆無だったという。M・ロッグという女性はインフォマーシャルの中で、「1カ月で120万ドル」「2〜3時間で79,000ドルもうけた」とコメントしていたが、これらは全てでっち上げで、彼女はFTCに全面協力することに同意している。コロラド州地裁で審理される。

2011.6 食品業界に新たな規制案提示 米政府4機関 栄養面から改善圧力

 米国で子供たちの肥満問題の改善効果を加速しようとする議会の指示に基づいて、政府の四つの機関によるインターエージェンシー・ワーキング・グループ(IWG)が、食品業界に対する自主規制案を作成し、このほどその原案を公表して、各界からの意見を求めることにした。
 この自主規制案は2〜17歳の子供を対象に販売されている食品の栄養上の質に関するもので、連邦取引委員会(FTC)、保健福祉省食品医薬品局(FDA)、疾病監視予防センターおよび農業省のそれぞれの栄養、健康、マーケティングの専門家が作成した。コメントの締め切りはこの6月13日となっていて、2016年までにこの栄養原則ガイドが確定される。
 このガイドライン案に対して全国広告主協会(ANA)はD・ジャッフェ副理事長名で声明を出し、「肥満問題に対する政府機関合同の取り組みを評価するが、5年後には極めて厳格な規制が広い範囲の食品のマーケティングに適用されて、広告できるもの、できないものについて食品、飲料、外食関係産業に多大な圧力がかけられようとしている」と述べた。また、「原則に含まれる食品のデータが2006年の広告費統計という古臭いもので、その間に関連広告費は半減しており、業界の自主規制も徹底している」としてこのガイド案を批判し、「コメントの提出には時間の余裕と各界からの意見に基づく修正の配慮」を強く求めている。栄養原則案の一部には次のように明記されている。
 「2〜17歳の児童・青少年向けの販売食品の栄養原則案―IWGは、食品業界が自主的な規制努力によって、2〜17歳の少年向けに販売する食品の栄養上の品質を大幅に改善するよう勧告する。2016年までに子供向けに直接、頻繁に販売されている分野のあらゆる食品が、二つの基本的栄養原則にかなっていなければならない。それらの食品は、(1)健康的な食事に実質的に寄与し、(2)健康や体重にマイナスの影響を及ぼす栄養素を最小限にするよう調製しなければならない」。

2011.6 消費電力不表示で罰金 米・FTC オンライン小売業者を制裁

 家電製品の消費電力情報を自社サイトに掲示していなかったとして、オンライン家電小売業者2社がそれぞれ10万ドル、54万ドルの制裁金を課せられた。
 家電製品ラベリング規則では消費者が他社製品と比較するなど、十分な情報に基づいて購入する「インフォームド・バイイング・ディシジョン」ができるように、年間消費電力の表示を定めている。また、エネルギー政策・保存法により、FTCはラベル表示規則に違反した業者に民事罰を科す権限が与えられている。違反者に対しては罰金の金額を提示し、支払いに応じなければ告発される。
 FTCは昨年11月に家電小売業者5社に警告していたが、ユニバーサル・アブライアンス・キッチン・バス社はFTCを無視していたため、罰金という法執行措置を受け、ユニバーサル・コンピューターズ&エレクトロニクス社も54万ドルの罰金を命じられ、支払いに同意した。

2011.5 米・FTCが推奨広告で制裁金25万ドル ギター教習DVDにレビュアー雇い

 米国連邦取引委員会(FTC)は、ギターレッスンDVDを誇大に広告していた販売会社に25万ドルを支払う同意命令を行った。FTCによると、レガシー・ラーニング&システムズ社は、家庭でDVDを見ながらギターを習う教習コースを販売していたが、これに関するレビュー広告のアフィリエイターを募り、同社の教習コースをブログなどで推奨させ、同社のサイトにリンクさせていた。アフィリエイターらは商品が売れるたびに手数料を受け取っていた。このような推奨手段によって、同社は500万ドルを売り上げたとみられている。
 FTCは、同社がアフィリエイターらのブログ記事などを、同社としがらみのない一般消費者のものであるかのように装い、商品が売れるごとにアフィリエイターらに手数料が支払われていたことを開示していない欺瞞的広告を行っていたと指摘した。しかも、アフィリエイターらとの契約書には「FTCの推奨広告のガイドに準じている」などと記していた。
 同社は25万ドルの制裁金を支払う他、同社とアフィリエイターらとの間で手数料の授受があるという両者の関係の開示を義務付けられた。さらに、収入金額上位50人の名簿を、毎月提出するよう求められた。

2011.5 誤認させたDHAの効果と量 FTCが販売会社に追徴金210万ドル命令

 スパイダーマンなどをあしらったパッケージの子供向けマルチビタミン製品について、その含有成分である「DHA(オメガ脂肪酸の一つ)が健康な頭脳と視力の発達を促進する」などと新聞その他で広告・販売していたNBTY社と子会社2社に対して、米国連邦取引委員会(FTC)は、根拠のない広告表現の禁止と追徴金210万ドルの支払いを命令した。追徴金は当該商品を購入した消費者に返金される。
 FTCによると、広告やラベルではDHAと太字で表記され、4歳児が毎日食べると目が良くなるなどとしていたが、オメガ脂肪酸の含有量は、その年齢の子供の必要量(0.1mg)の1000分の1しか入っておらず、含有量でも誤認させていたという。広告主は今後5年間、新たに作成した広告および販促物をFTCに提出することが義務付けられた。このFTC命令は20年間効力を有する。

2011.4 「環境表現」で新たに指針 英政府機関がメリットの確認を要請

 英国の環境食糧地域問題省(DEFRA)が、このほど環境保護関係の表現について新たに指導事項を発表した。DEFRAがこのような指針を出した背景は不明だが、自主規制機関の広告基準機構(ASA)では「(広告規制の柱である)広告コードでは対象になっていない分野の包装、ラベル表示、パブリックリレーションズで留意すべき事柄だ」と解説している。DEFRAの指針は次の通り。
○ その表現が、適切で、環境にとって本当にメリットになるという事実に基づいているかどうかをチェックすること。そのためには、自社の製品、サービス、組織が持つ環境への影響力について明確な理念を持っていること。
○ 表現は明快に、かつ正確に行うこと。誤解されやすい曖昧な、あるいは特殊な言葉を避け、簡素な用語を選ぶこと。
○ その表現がすぐに立証できるかどうかをチェックすること。表現を裏付ける証拠は明快かつ確固たるもので、最も標準的な手段によってテストしたものでなければならない。
 ちなみに、ASAが最近処理した環境表現関連の事例としては、次のようなものがあった。
 大手自動車メーカーの新聞広告「楽しさ100%、排気ガス0%。アクティブEは当社初の電気自動車です。運転中の電力効率とCO2ゼロ排出により、アクティブEは当社のエフィシェント・ダイナミクスを刷新しました。(小さい文字で)エフィシェント・ダイナミクスとは、性能の高度化を妨げることなく排気ガスの排出量を減らす方式です」という表現に対して、「排気ガス0%、運転中のCO2排出ゼロというのは誤認させる。なぜなら、電気自動車はナショナルグリッド(電気ガス供給会社)で充電しなければならず、そこで、結果的に排気ガスが発生するからだ」と異議申し立てがあった。
 これに対して広告主は「『CO2排出ゼロ』には、『運転中』という言葉を挿入した。自動車の耐用期間中の排気がゼロという意味ではない」と反論。結論としてASAは、ナショナルグリッドで充電する自動車は結果として排気ガスを出していると判断した前例を引き合いに、当該広告は誤認させるとして中止を勧告した。
 また、英政府のエネルギー気候変動省が昨年、同省管轄の二酸化炭素規制法を告知するテレビと新聞で行った公報に対して、1,000件近い苦情が殺到した。テレビCMは子供に寝物語を語って聞かせる設定で、同法の目的をPRしようとしたものであったが、犬が洪水で溺れている絵を子供が見ているシーンなどが含まれていて、「子供が怖がる」との危惧の声や、「CO2の40%が日常生活から発生している」「英国の異常気象や洪水についての表現や連想場面は、誇張で誤認させる」などの意見が寄せられた。
 ASAは、これは政治広告だとして通信当局のオフコムに処理を委ねたが、新聞広告に誤認させる部分があるとして、現行形式での掲載中止を参考意見として付した。ASA理事長がDEFRA関連の環境庁の議長職に就いているため、この件の審査には欠席した。

2011.4 欧州EASAの広告自主規制統計 「電気・情報通信技術」がトップ

 欧州広告基準連合(EASA)がこのほど発表した2009年の欧州22カ国24団体における自主規制機関の活動実績によると、受け付けた苦情件数は56,281件で、前年よりも600件ほど減少した。このうち、広告費支出の多い英国とドイツ両国の苦情受付合計が、全体の78%を占めた。
 苦情の申し立て要点は「誤認させる」が45%、「品位・好み」が27%を占め、業種別では「電気・情報通信技術」が17%、「旅行・レジャー関係」12%、「食品・飲料」11%、「美容・健康」が10%。媒体別ではテレビ35%、新聞・雑誌20%、屋外広告13%、インターネット12%などとなっている。また、事前のコピー助言サービスは23カ国で行われていて、前年より8,000件増えて61,055件になっている。

2011.3 処方箋なし販売で処分 米国FTCがコンタクトレンズ規則執行

 インターネットでコンタクトレンズを広告し、処方箋なしに販売していた業者が米国・連邦取引委員会(FTC)に処分された。キム・ダヤンが責任者であるゴシック・レンズ社は、ハロウィーンなどをテーマにしたファッション型コンタクトレンズを処方箋がない人にも販売していたとして、FTCが取り締まったもの。
 FTCが所管しているコンタクトレンズ規則によると、販売事業者はどんなコンタクトレンズを販売するときでも消費者が処方箋を持っていることを確認するか、処方箋発行者の直接確認を得ることを義務付けている。レンズの不適切な使用により角膜潰瘍、角膜欠損、視力障害、失明などの恐れがあるためで、処方箋なしの販売はFTC法違反となる。
 同社は違法販売の禁止命令とともに5万ドルの民事罰が言い渡された。しかし、支払い能力がないため、マイカーのBMWを売却してその一部に充てたが、残額の支払いは執行猶予になっている。コンタクトレンズ規則により処分したケースは、これで6件目となる。

2011.3 「カゼ予防」飲料広告の中止命令確定 米国FTCの命令に食品メーカーが同意

 ダノン社の乳飲料製品の広告が誇大表現だとする米国連邦取引委員会(FTC)の中止命令が正式に決定した。
 米国の大手食品メーカーであるダノン社は、「アクティビアヨーグルト」など同社の乳飲料の全国広告において、製品に含まれているプロバイオティクスという有益なバクテリアが「風邪を予防する」「便秘を改善する」「消化器官内を2週間で改善することが臨床的に証明されている」「抵抗力をアップする」などとテレビ、新聞、雑誌、ウェブサイト、包装で表現していた。便秘解消効果については、1日3食取る必要があることを誤解なく伝えるか、3食未満でも効果があるとする信頼できる科学的根拠がある場合を除き、便秘を和らげるとの表現をやめることに広告主は同意した。
 このほか、ネスレHCN社が子供用飲料の「ブースト・キッド・エッセンシャルズ」の広告で「風邪を予防する」などと表現した問題では、「客観的裏付け証拠のない限り、いかなる飲料についても健康メリットをうたってはならない」とする最終命令が確定した。

2011.2 プロダクトプレースメント解禁 英国 子供番組やニュースでは不可

 英国では、テレビ番組の中でのプロダクトプレースメント(劇中などに有料で商品などを登場させる広告手法)が2月28日から可能になる。「商品・サービスへの有料の言及」と定義されているこのプロダクトプレースメントは、ラジオ番組については既に昨年12月20日に解禁されている。
 放送管理当局のオフコムが定めたテレビ番組におけるプロダクトプレースメント規則の概略は、次の通りである。
〈商品を提示できる番組〉
 ドラマ、ドキュメンタリー、シリーズ番組(コメディーを含む)、バラエティー番組、スポーツ番組では可。子供番組、ニュース、英国内制作の時事問題・消費者問題・宗教関係番組では不可。
〈プロダクトプレースメントの禁止〉
 たばこ、アルコール、ギャンブル、脂肪・塩分・糖分の多い食品・飲料、医薬品、乳児用ミルク製品などのプレースメントは法令で禁止されているので不可。また、テレビで広告できない銃砲、出会いあっせん業などの商品やサービスのプレースメントも不可。
 この新しい規則では「プロダクトプレースメントが放送事業者の編集の独立性を損なってはならず、常に編集上、正当なものでなければならない」と定めており、このことは、プロダクトプレースメントの手段になるような番組を制作したり、番組をそのようにゆがめてはならないとされている。
 欧州諸国と英国の法令ではまた、番組内で示された商品・サービスを不当に宣伝したり、推奨したり、取り扱ったりしてはならないと定められている。
 新しい規則のスタートとともに、プロダクトプレースメントのロゴが画面に表示されることになる。ロゴは番組の始めと終わりに最低3秒間、さらに、CMタイムの後、番組に戻る時にも表示しなければならない。これを受けて、プロダクトプレースメントを行う番組を予定している放送事業者は、新年に視聴者に対する告知キャンペーンを実施している。
 プロダクトプレースメントの導入により、テレビのスポンサーシップ規則の緩和にもつながっている。つまり、自社がスポンサーになっている番組に製品を提示したり、自社のロゴを短く挿入することができることになったからである。
 ラジオにおいてはこれまでスポンサーのクレジットと、CMタイムでの広告に限られていたものが、今後は番組とCMの一体化が許される。ただニュースや子供番組ではテレビ同様に禁止されている。

2011.2 宝石類の表示ガイド改訂 米国FTC プラチナ合成品の普及背景に

 プラチナに銅やコバルトなどの安価な金属を混ぜた製品が出回っていることから、米国・連邦取引委員会(FTC)はプラチナの項目を中心に宝石類のガイドを改訂した。プラチナと安価な金属(非貴金属)との合成により、プラチナの宝石が買い求めやすくなった一方、消費者がだまされる余地もあるため、表示の明確化が図られた。
 FTCガイドでは、次のように明記されている。「プラチナ宝石は、プラチナ貴金属類(PGM)のイリジウム、パラジウム、ルテニウム、ロジウムおよびオスミウムと、非貴金属類の銅やコバルトと合成してつくられる。近年、メーカーは非貴金属が大きな割合を占めるプラチナ宝石をかなり製造している。このガイドの改訂は、プラチナと非貴金属などの合金で作られている宝石の適切な表示方法について明示したものである」。
〈開示すべき場合〉
 製品表示は宝石類の買い手を誤認させてはならず、具体的な金属情報を開示しなければならない。もし、自社が販売しているプラチナと非貴金属との合金が、純粋なプラチナまたはプラチナの含有量が高い製品の特性を持っていない場合、そのことを見込み客に開示しなければならない。買い手側は製品の価値、耐久性、つや、密度、傷抵抗、変色抵抗、寸法変更・修理の可能性、貴金属としての特性保有期間などについて知りたいと望むものである。もし、自社の取り扱い製品の非貴金属が15〜50%の合金の場合、プラチナ含有率が85%以上または純プラチナとは具体的な点で違いのないことを示す信頼できる科学的な証拠がある場合に限り、プラチナ貴金属の特性があることを主張することができる。
〈広告の用語〉
 純プラチナ50%未満の製品は、たとえプラチナを何%か加えて用語を変更しようとしても、「プラチナ」と表示できない。
 近年、プラチナ含有の貴金属の中には、高い割合(15〜50%)の非貴金属と合成されたものが出回っている。このような合金には1000分の500〜850のプラチナが含まれているが、純プラチナとプラチナ貴金属類の総量は1000分の950、つまり95%未満である。このような製品の広告に「プラチナ」という用語を使うことは認められるが、純プラチナとその他の金属の総量は、個々の金属の正式の名称でその含有率を明記しなければならない。省略したり割合だけで表示してはならない。例えば、純プラチナが75%で銅が25%の製品は「75%プラチナ、25%銅」と表示する。純プラチナが60%、コバルトが35%、ロジウムが5%の製品は「60%プラチナ、35%コバルト、5%ロジウム」と表示する。
 純プラチナ含有率が1000分の500〜850のものと、プラチナ貴金属類との合金製品については、それぞれの貴金属の量を明示すること。例えば、純プラチナが80%で、パラジウムが20%の製品については「800Pt.200Pd.」と明示しなければならない。
 含有率が1000分の850、つまり純プラチナ85%とその他の金属が15%の製品を「伝統的プラチナ」と称することができる。その他の金属はプラチナ貴金属類または非貴金属としてくくることができる。これらの製品は純プラチナの含有量と省略語を使うことができる。例えば、純プラチナが85%の製品は「850Plat.」または「850Pt.」、また純プラチナが90%の製品は「900Plat.」または「900Pt.」とすることができる。
 その他、「プラチナ」とだけ表示されているものは純プラチナが少なくとも95%含まれていることを意味し、プラチナと表示されていないものはプラチナの含有率が50%未満であることを意味する。

2011.1 「ドゥ・ノット・トラック」規制検討 米国FTC、広告によるデータ収集を制限へ

 米国・連邦取引委員会(FTC)は、オンライン上の消費者の行動が追跡されている問題について議会で証言し、セールスの電話をかけさせない「ドゥ・ノット・コール登録制度」に相当する「ドゥ・ノット・トラック」規制を提案した。この議会証言の前日に出された消費者のプライバシー保護に関する調査報告書を踏まえて、FTCのブラディック消費者保護局局長は、「業界の一部では、行動ターゲティング広告について消費者側に配慮する措置を取っているところもあるが、そのような自主規制はまだ十分ではない」として、消費者が「ターゲット広告を受け取りたくない」「広告のためのデータを取ってほしくない(行動を追跡されたくない)」という信号を送る(オプトアウトできる)仕組みをブラウザーの設定によって設けることを提案している。
 そして、このような仕組みの実現には、法令によるか半強制的な自主規制により可能だとし、そのためには次のようなことを考慮すべきだと証言している。
・ コンテンツやサービスの資金供給源になっている事実、つまり行動ターゲティング広告がもたらしている便益を損なってはならないこと。
・ テレマーケターに対するドゥ・ノット・コール登録制度のようなものではなく(つまり個人の登録を必要とするのではなく)、ブラウザー単位の仕組みにすべきこと。
・ 消費者に完全にオプトアウトを認めさせるか、または特定のタイプの広告の受容は認めさせるかのオプションについて考慮すること。
・ この仕組みは利用が簡便で、見つけやすくすべきこと。
・ FTCに行政手続法にかかわる規則作成権限と法違反者に対する処罰能力を付与し、事業者による再犯を防止し、法令順守に努める態勢を整えること。
 なお、ブラウザーの設定という問題については、マイクロソフトなどのブラウザーメーカーの協力が必要になり、またブラウザー操作ということでは、マーケティング目的のデータ収集とオンラインバンキングの場合のようなログイン認証手段との区別などの課題があるという。
 一方、業界では全米広告連盟(AAF)、全米広告業協会(AAAA)、全国広告主協会(AFA)、ダイレクトマーケティング協会(DMA)、インタラクティブ広告ビューロー(IAB)が中心になって、昨年10月、「行動ターゲティング広告のための自主規制原則」に基づいて行動を起こし、データの収集を拒否できるアイコンを導入している。データが収集される広告やウェブページに示された「広告オプションアイコン」をクリックするとオプトアウトできたり、会社のデータ収集ポリシーを見ることができる。
 それにもかかわらずFTCは、現実に後を絶たないID詐取事件や子供のプライバシー侵害の阻止のためには、決定的な措置が必要として本腰を入れている。

2011.1 カフェイン添加は危険 米国FTC、アルコール飲料メーカーに警告

 米・連邦取引委員会(FTC)は、カフェイン添加アルコール飲料が健康危害を及ぼす恐れがあるとして、同製品を製造・販売している4社に警告書を送付した。同時に連邦食品医薬品局(FDA)もこれら4社に警告した。
 FTCによると、カフェインがアルコールによる酩酊感を隠す働きがあり、自分がどれだけアルコールを飲んだか分からなくなるので、特に飲酒歴の浅い若者には健康・安全上の危険性が高くなるとしている。そして、このような商品の販売は欺瞞的あるいは不公正な慣行に当たり、FTC法違反であるとして、15日以内に速やかに販売方法を改善して報告するよう指示した。
 FDAは警告書の中で、商品に使用されているカフェインは食品医薬品化粧品法で「安全性に欠ける食品添加物」と規定されていることに言及している。一例として、ユナイテッド・ブランド社が販売していた「ジュース」と「マックス」という700ミリリットル入りのものは、一部のビール並みのアルコール度数がある炭酸モルト飲料。フュージョン・プロダクツ社の商品にはタウリンも添加されていた。